近年、食生活の欧米化等により、生活の質に影響を与える疾患の発症率が高まっていると報告されています。食道がんもそのひとつです。 日々の食生活と大きく関係していますが、あまり注目はされていません。下記では、食道の役割や食道がんについてご紹介いたします。
食道とは
人間は食べ物を取り入れる際に、口の中で噛んで飲み込みます。そうすると、食べ物が胃に入っていきます。
食道とは、口から胃までの通り道を指します。
食道の構造
背骨の前にある臓器です。前側には心臓があり、食道付近には気管があります。食道は、命に関わる臓器の近くにあります。
そのため、食道がんの治療は、より慎重に行う必要があります。
食道の働き
食道は、口から胃の中に食べ物を届ける役割を担っています。これは、食道の蠕動運動により、食べ物が運ばれています。
蠕動運動とは、食道の壁の筋肉が収縮を繰り返している状態です。
蠕動運動が行われていることにより、寝ている体勢でも胃まで食べ物が届けられます。
食道がんとは
食道がんの発症は、男性のほうが高い傾向があります。食道がんには、扁平上皮がんと腺がんがあります。
我が国の食道がん発症の約90%が扁平上皮がんといわれています。
一方、腺がんは逆流性食道炎と関係しています。慢性的な胃酸逆流を起こすことにより、バレット食道の状態になります。
これは、食道腺がんを発症しやすい状態です。また、がんができる位置により、頸部食道がんや胸部食道がん、腹部食道がんに分類されます。
我が国では、1年に約2.5万人が食道がんと診断されています。そして、約1万人を超える方が亡くなっているデータもあります。
下記は、食道がんの進行度分類です。
早期食道がん | 食道壁の粘膜の内側にとどまる。 |
---|---|
表在食道がん | 粘膜の下層までしか到達していない。 |
進行食道がん | 表在食道がんよりも、奥深くまで到達している。 |
進行食道がんから、さらに進行すると、食道周辺の臓器までがん細胞が拡大します。
また、がんが転移する恐れもあります。深刻な状態になる前に、消化器内科を受診しましょう。
食道がんの症状
初期段階では、自覚症状はほとんどありません。ただし、がんの拡大に伴い、下記の症状が現れます。
胸や背中の痛み・違和感
食べ物や飲み物を飲み込んだ際に、胸や背中の痛み、違和感、しみる感じを自覚します。
初期段階では、症状が消失することもあります。進行食道がんになると、臓器にがんが拡大するため、胸や背中に痛みを生じます。
飲み込みにくい
がんの拡大に伴い、食べ物や飲み物、唾液も飲み込みにくくなります。これは、食道内が狭くなることが原因です。
体重が減る
飲み込みにくくなると、しっかりと食事を摂れなくなり、体重が減ってしまいます。
声のかすれ
進行食道がんになると、他の臓器にがんが拡大します。反回神経の周辺にリンパ節転移すると、声のかすれを生じます。
また、気管や気管支等の場合には、咳が出ます。上記に当てはまる症状がありましたら、速やかに消化器内科を受診しましょう。
食道がんの原因およびリスク・予防方法
飲酒や喫煙習慣があったり、飲酒すると顔が赤くなる場合には、通常の方よりも食道がんの発生率が3倍を超えるといわれています。
原因およびリスク
- 喫煙習慣
- 過度な飲酒習慣
- 飲酒すると顔が赤くなる
- 刺激物を摂る機会が多い
- 肉食を摂る機会が多い
- 野菜や果物を摂る機会が少ない
食道がんの発症リスクを高めるのは、喫煙と飲酒です。タバコには発がん性物質が含まれているため、食道がんの発症リスクが高いです。
食道壁が薄いため、発がん性物質の影響を受けやすいです。また、過度な飲酒はアセトアルデヒドが作り出されます。
アセトアルデヒドとは、発がん性物質のひとつです。
これは、扁平上皮に蓄積しやすく、食道がんの発症につながります。通常、アセトアルデヒドは脱水素酵素により分解されます。
しかし、飲酒すると顔が赤くなる場合には、脱水素酵素の働きが弱いことが示されます。
アセトアルデヒドが蓄積されることにより、食道がんの発症につながります。
食道がんの発症は、日々の生活習慣が大きく影響を与えています。
予防方法
栄養バランスの良い食習慣や刺激物を摂らない、お酒は適量にする、禁煙、適度な運動を心がけましょう。
食道がんを早く見つけるためには、胃カメラ検査が有効です。定期的に胃カメラ検査を受けておきましょう。
食道がんの検査
早く見つけるためには、定期的な検診が大切です。しかし、検診で初期段階の食道がんを見つけることは難しいです。
そこで、気になる症状がありましたら、検査を受けられる前に、医師に症状を相談しておきましょう。なお、食道がんの疑いがあると、下記の検査を受けていただきます。
血液検査
腫瘍マーカーを調べます。これは、がんの進行度の指標となります。ただし、初期のがんでは、腫瘍マーカーが異常になることはありません。
胃カメラ検査
胃カメラ検査は、食道の内側を直接確認できるため、病変を見つけやすいです。 また、がんの疑いがある組織を採り、生検を行うことができます。そのため、食道がんを早く見つけることが可能です。 胃カメラ検査には、麻酔を用いて検査を受けられる方法もあります。気になることがありましたら、一度消化器内科を受診してみましょう。
超音波内視鏡検査
超音波内視鏡検査とは、超音波装置と内視鏡を併せた検査です。食道の周辺臓器やリンパ節の転移、がんの深さを確認できます。
超音波内視鏡検査は、食道がんと診断された際に受けていただきます。
気になることがありましたら、一度消化器内科を受診してみましょう。
バリウム検査
バリウムを服用し、バリウムが食道を通るときにレントゲン撮影を行います。
バリウム検査は、身体に負担がかからない検査といわれています。
しかし、胃カメラ検査のほうがより詳しい情報が得られるため、バリウム検査は減少傾向です。
CT検査
CT検査では、がんの位置を確認したり、他の臓器やリンパ節の転移を観察できます。また、他の臓器を観察する際にも用いられる検査です。
MRI検査
MRI検査は、CT検査よりも詳しく臓器を観察することができます。MRI検査をご希望の方は、検査を行っている医療機関を探しましょう。
食道がんの治療方法
進行度に合った適切な治療を受けていただきます。食道がんにおけるステージは、以下の通りです。
ステージ0 早期がん
初期段階のがんは、内視鏡を用いて、食道粘膜を取り除きます。
初期段階のがんでは、全身麻酔や皮膚を切る必要がありません。そのため、身体にかかる負担も少なく済みます。
また、食道粘膜のみを取り除くため、手術を受けられた後も、特に制限なく日常生活を送っていただけます。
がん細胞を取り除いた後は、生検を行います。そこで、がんが浸潤していると判断された際には、化学放射線療法や手術を検討していきます。
ステージ0でがん細胞を取り除くことができれば、5年生存率は約90%といわれています。
ステージⅠ 転移なしの粘膜下層浸潤
がん細胞が奥深くまで浸潤し、リンパ節への転移がない場合には、外科的手術を検討していきます。
ステージIでがん細胞を取り除くことができれば、5年生存率は約75%といわれています。
ステージⅡ・ステージⅢ 進行がん
がん細胞が手術できる範囲であれば、手術する前に化学療法を行います。
そして、外科的手術を検討していきます。
ステージIIでがん細胞を取り除くことができれば、5年生存率は約60%、ステージIIIで約40%といわれています。
ステージⅣ 取り除くことができないがん
食道がんが他の組織等に転移したり、がん細胞が深い箇所に発生している場合には、完全に治すことが難しいです。
そのため、生活の質を維持できる治療を検討していきます。
千代田区の内視鏡検査を
苦痛なく受けることができるクリニックを特徴数で比較
千代田区で苦痛の少ない内視鏡検査を行っているクリニックで特徴ポイント17項目のうち、該当特徴数の多かった3院をピックアップしました。
-
秋葉原・胃と大腸肛門の
内視鏡クリニック引用元URL:
https://www.akihabara-naishikyo.com/ -
麹町消化器・
内視鏡クリニック引用元URL:
https://www.kojimachi-gc.com/ -
秋葉原内科
内視鏡クリニック引用元URL:
https://www.ikamera.net/
特徴
17項目中17項目に該当
- 駅近の
クリニック - 鎮静剤の
使用 - 最新の
内視鏡設備 - 専門医資格
有り - 複数医師で
運営 - 月間
内視鏡件数
が多い - 内視鏡室は
2部屋 - 男女別に
更衣室 - ストレッチャー
- 日帰り
大腸ポリープ
対応 - 院内下剤
- 胃・大腸
同時可能 - 日曜対応
- 早朝
大腸カメラ
対応 - 女性医師
在籍 - 肛門科標榜・
診療対応 - 発熱外来を
やっていない
特徴
17項目中9項目に該当
- 駅近の
クリニック - 鎮静剤の
使用 - 最新の
内視鏡設備 - 専門医資格
有り - 月間
内視鏡件数
が多い - ストレッチャー
- 日帰り
大腸ポリープ
対応 - 胃・大腸
同時可能 - 肛門科標榜・
診療対応
特徴
17項目中9項目に該当
- 駅近の
クリニック - 鎮静剤の
使用 - 最新の
内視鏡設備 - 専門医資格
有り - 複数医師で
運営 - 月間
内視鏡件数
が多い - 日帰り
大腸ポリープ
対応 - 胃・大腸
同時可能 - 発熱外来を
やっていない
秋葉原・胃と大腸肛門の
内視鏡クリニック
麹町消化器・
内視鏡クリニック